タマオのDTM日誌 よろしくStudio One グッバイAbleton Live 編

タマオのDTM日誌 よろしくStudio One グッバイAbleton Live 編

どうも〜!相変わらずDTM熱が冷めやらぬ一原丸タマオでございます!

前回からの続きなのです。

去年突如として曲作りが無性にしたくなったわけで、当然僕愛用のDAW、Ableton Liveを起動し、夏ごろまで作かけていて、放棄していた曲群を聴き直してみたわけです。

「こりゃあかんな。」
どれも曲が最初だけ、展開が作れていない。

Liveって凄いソフトで、名前の通りライブで使えるくらいで、セッションビューっていう他のDAWにはない独自の使い方が出来て、
リアルタイムでフレーズやパターンを替えたり、エフェクトをかけたり、曲を繋いだり色々出来るんだけど、どうもそれがアダとなり、一つのフレーズとドラムパターンが出来ると即興演奏で遊んでしまう。
そして永遠と一つのループから抜け出せないまま時間が経ち…「はい作業終了の時間でーす。」
的なパターンが作曲の時、ありがちなパターンだったりする。

僕の頭の中は音楽モードに入ってるときはいつも曲が鳴り響いていて、
「あっこの曲良い感じだから作ってみよう」という感じでシーケンサー(DAW)に向かい、頭の中の曲を再現しようとするのだが、一つフレーズを再現するだけで作曲が終わってしまう事が、そんなわけで良くあるパターンだったりする。
そしてシーケンスタイム終了の後、生活してると違う曲が舞い降りてきてシーケンサーを開き…のループが繰り返され、後から聞くとよくわからない短いループだけがどんどん溜まっていく。

そして僕は自分の打ち込みの腕前が悪いのを棚に上げ、その原因を全てLiveになすりつける事にした。

「ループで遊んでしまうから曲が出来ないのだ」

「そういえば去年の夏、鎌倉の師匠の家にバーベキュー行った時、Studio Oneの話しになったなぁ、酔っ払った頭でStudio One使ってみようって決心したんだっけ」

鎌倉の師匠とはなんと僕が中学時代からお世話になっている鎌倉の山の麓に住みテクノ仙人様な生活を送っている方で彼にクラフトワークやエイフィックスツインをはじめとしたテクノという音楽全般の素晴らしさと、一人で曲が作れてしまうコンピュータミュージックを教わった。
今ではDTMと言うんだろうけど当時はそんな言葉なかった。
当時ビートルズやボブマーリーにハマりバンドを作ることを毎日ゆめ見てた少年僕は、一人でも凄い曲世界が作れてしまう!
という事に衝撃を受けたもので、
音楽を聴きにいったりDTMを教えてもらったりと足繁く中学、高校時代、東海道線と横須賀線とバスを乗り継いで通ったものだった。

そしてバイトして中古MacとVisionを買い、いやコピーし……おっと長くなりそうなのでこの辺にしとこう。

Studio Oneは2009年頃にデビューした、DAWの世界でも最後発の方のソフトで、音の良さと使いやすさで近年日本では爆発的にユーザーを増やしているDAWである。

それにしてもDAWソフトのジャンルって面白い、パソコンソフトなら文章系ならWord、画像系ならPhotoshopって具合に昔は沢山種類があったソフトも時間と共に淘汰され1種類になってしまうものだが、
音楽制作ソフトだけは別で、数えてみても、昔からあるCubase、Logic、Performer、僕の使ってるLive、それからStudio One、テクノやヒップホップアーティストが良く使う、Fruity studioやReason、Liveの血を引いたBitwig Studioと有名なものだけでも8つもある。
僕が使い始めた25年くらい前は4種類だったから倍増した事になる。
こんなソフトのジャンルはDAWだけだろう。

それにしてもDAWの種類がこれだけ増え続ける理由としては、音楽には色々なタイプのジャンルや楽しみ方があって、それを作るアーティストの個性も千万差別だから性能や互換性よりも自分に合うか合わないかが重視されるからなんだろうな。きっと。

ちなみに最初使っていたVisionは倒産して無くなってしまった…

ともかく長くなったがStudio Oneはどんなもんじゃと試してみる事にした。
ちなみに各DAWソフトはこれだけライバルがいるのでしのぎを削っていて、どのソフトも無料で一ヶ月間フルバージョンを使いまくれるのだ。
クリエイターにとってこんな幸せな時代はないぜ!

おっとまたテンションが上がってきたぞ。

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Studio Oneは昔ながらのテープスタイルのDAWで、いわゆるテープ式MTR的な使い方しか出来ない。時間に沿って音を録音したり音符を置いて行く感じだ。
しかもトラックのループ機能すらなく、ループさせたい所を何回もコピペするしかない。
「めんどくせ〜」
なにもしなくても勝手にループしてくれるAbleton Liveとはえらい違いだ。
はじめは正直使いづらいなぁと思い、Liveに戻そうとも思ったが、
暇な時ググってみたらキーボードの「D」を押せば、選択しているトラックのブロックが一発でコピーされ丁度いいとこにペーストされる事を発見!
32回くらいループさせたければ、5秒ほどDを押し続ければOK!
しかも気が利いてるのがShift+DでMacでいうとこのエイリアス、つまりクローンをコピペしてくれて、一ヶ所どれかを変更すると全部のクローンが同じ様に変更される。
「いいじゃんこれ」

正直Liveは勝手にループするのはいいんだけどそれ故にループ沼にハマってしまって音作りばかりに夢中になって曲作りが進まないというジレンマがあった。

僕にはこのループを一つづつ修正を加えつつ自分で積み上げていく、というのが手作りでコツコツ作ってる感があり多いに気に入った。

あとパターン・エディターがいい、これはドラム向けのシーケンサーなんだけど、ドラムパターンが物凄く作り易くて、パターンのバリエーションを増やす時もボタン一発でパターンがコピーされ、そのまま編集出来る。
しかもアレンジ画面からもバリエーションを簡単に入れ替えられるので、4小節目の最後だけフィルインを追加なんて事がサクッと出来て使いやすい。
既存のパターンを変更したい時もパターン一覧から選ぶだけなので、
正直テクノ的な曲だったらアレンジ画面にパターンをパズルのよう並べるだけで出来るし、試行錯誤する時もパターン変更が楽なのが良い。
ベースなんかにも使えるのでMIDI系の編集はもうこれだけでいいのではないかとも思える。

そして評判通り音がいい。
よく使ってるVSTインストゥルメント「MiniV」ミニムーグもどきちゃんなんだけど、なんか知らんがいつもと音が違う。
クリアというかフワッとした感じ。
いつのまにか夢中になってて、
出来はともかく一曲出来てたけど、
ミックスもしやすくて、なんつーか全体的に自然な無理のない音が出る。
感覚的にはいつもウォークマンでCDをダビングしてたのが高級テープデッキでダビングしたような感じ。いつもよりフワッとした音が出る気がする。
プラシーボかな。それでもいいや。やりやすいし。

予想に反して操作してる感じも音も昔ながらのアナログ的な感じで気に入った。

そして画面が黒っぽいのもなんか集中出来るし目にも負担なくて疲れない感じがしてなんかいい。

なんだこの記事は!Presonusの太鼓持ちかオレは!!
まぁいいや、とにかくこれからヨロシク頼むぜStudio One!

まぁStudio Oneを人に例えるならば、若いクセに昔かたぎのやり方を要求するちょっと面倒な奴だけど、仕事の方は土台からしっかり手抜きせず一生懸命やってくれて、不器用で一度に一つの事しか出来ないんだけど丁寧で、だから仕事は確実で後々まで直しの少ない使える奴みたいな感じだ。

マニアックな所だけどLFOを利用したオートメーションとか記録すると、再生スタートする場所によって音が変わっちゃうとかDAWあるあるなんだけど、こういうのもしっかりやってくれる。

まぁ、バクとか始め使い始めるとき色々設定しないと音が出ないとか使いづらい所も多々あるけどね。
大事な所はしっかりしたヤツで大いに気に入った。

確かに合理的で理屈で言えば簡単に曲が出来るのはAbleton Liveなんだけど、やっぱり作曲っていうのは理屈で割り切れない何かがあるわけなんですよ。

グッバイAbleton。

そして僕のやる気の炎はますます勢い良く燃え始めたのでした。

つづく