インターネットの弱点

インターネットの弱点

今朝、Yahoo newsのNapster(懐かしい!)についての記事を見ていたら、ふと思った。インターネットの弱点って、ものが出てこないところだよな。実際の物や感覚、匂い、触覚、嗅覚、味覚へリーチできていない(聴覚、視覚へはリーチしている)。ハンバーガーやうな丼はモニターのスクリーンからは出てこないし、いい匂いの洗剤は画面からは取り出せない。この問題に一番近い解決法を提供しているのがamazonやUber eatなどのデリバリーじゃないだろうか。携帯に注文を出せば自分が動くことなく本物のハンバーガーやうな丼が手元に届く。それに3Dプリンターも実際に手で触れて質感のある物が目の間で作られるんだから、これも近いんだろう。

流通の仕事をしていると、物がEnd userまで届く果てしない過程を見るので、インターネットの業界に憧れる時がある、情報や音であればクリックしてお金を払えば(いらない場合も多数ある)、その場で商品が目の前に現れる。そこには関税もなければ、コンテナーで運ぶ必要も、実際に荷物を受け取り手作業で検品する手間もない。(多分インターネット業界の人から言わせれば、それに似た作業を沢山していると言われそうだけど)とにかくインターネットという流通経路を通すと、実際の物以外は世界中に一瞬で届くわけだ。

一個人として享受できるこの利便性は最高のものでやっぱりインターネットってすごいよね!と単純に改めて思う。それに対して実際の物の移動は、どうその動きの効率を高めているんだろうか?一番に思いついたのがSPAモデル、自社でデザインをして、製造して、自分の最終販売拠点で売る。これはその間に介在する様々な卸業者や仲介人をすっ飛ばしている。しかし流通の手段の船や飛行機、トラックの手配、それに安い労働力を求めて生産は最終消費地からどんどん離れている様な気もする。地産地消という考え方は、地元で取れたものを地元の農家が直接販売したりして、顔の見える安全性と共にこういった長い流通経路の問題を解決しているようにも見える。それが地域経済にも貢献して町おこしなどにもなっている。

夢物語のように聞こえる結論をいうと、こういったロジスティクスをすっ飛ばして、物がインターネットのUIから直接出てくる世界ってどうやったら実現するんだろう?ということ。ドラえもんのどこでもドアみたいな物があって、そこから欲しいものが出てくる世界って来るんだろうか?

やっぱり21世紀はインターネットとロジスティクスの世界なんだろうか。ロジスティクスの最適化が行われて、運ばれた商品をインターネットから買う。そういった時代なんだろうな。そうなるとロジスティクス、サプライチェーンの問題は果てしなく存在していて、少しづつその問題を解決していかなくてはいけないということになる。生産コスト、流通コスト、検疫、関税、そういったものが簡便化されて、どんどんコストが圧縮されて、時間が短縮化されていくことになるんだろう。ここにもインターネットが大いに利用される(すでに、されている)

うーん、やっぱりドラえもんが出てくる22世紀を待たないと、ロジスティクスにはインターネット並みの改革は訪れないのかな(笑)