雑草と戦ってみた。たまおの畑作り日記その1(チガヤ除去編)
- 2021.06.15 最終更新日
- 2021.06.26
- 自然・オーガニック・ラスタ・DIY
- 畑
人生には様々な戦いがある。
受験戦争から始まり、スクールカーストの戦い、就職戦争や、日々の職場での上司のイビリとの戦いなど、うん、もうそれは様々な戦いがあるのだ。
そもそも僕は社会に出る前の学校でもってドロップアウトしてしまい、社会のレールから外れてしまったおかげで、そういう争いとは無縁のはずだし、今更まっぴらごめんなのだ。
しかしそんな思いとは裏腹にやはり人間生きていくと大小様々な戦い巻き込まれていくわけであります。
たとえば朝、職場に行くとき、ボーっと運転していると横入りされ、信号に引っかかり、遅刻し、上司にまたもやイビられる。朝の通勤時さえ戦いなのだ…
生きる。これすなわち戦い。
ますます進む格差社会。
人間とて弱肉強食の摂理から逃れるすべはないのだ。
もうそんなのやだ、僕は戦いたくなんかない…そうだ畑やろう!自給自足で人と競わず生きていくんだ!
そんな思いから、僕は丹波に移り住んだ頃から趣味で畑をはじめてみた。指折り数えてみるともうかれこれ10年も畑をやっている事になる。
もちろん関東に移り住んでからも続けている。ここは田舎なので、お義父さんとお義母さんが割と広い畑を持っており、近所にあるその畑をちょくちょく手伝ってきた。
去年あたりからお義父さんも歳をとり、病気で畑仕事が出来なくなったので、僕が力仕事を完全に引き継ぐ事になった。
それにしても5月の畑ってホントに楽しい。
毎年、春暖かくなってきた頃、今年はなんの夏野菜をうえるかあれこれ考えるのは至福のひとときだ。
今年はキュウリ、トマト、ナス、ズッキーニ、オクラ、大豆、にんじんを植える事にした。子供達が食べれそうな野菜を選んだ。にんじんは夏野菜ではないが、春に種をまくと夏収穫出来る。
僕は小さい頃シムシティという街を作るゲームが大好きだったのだが、ちょっと似た楽しさがあってこの区画にはアレを植えると連作障害がでそうだからやはりこっちにズラそうなどと、あれこれ考えるのが楽しい。
で調子に乗って色んな苗や種を買い、植えていったら、あっという間に畑のスペースが足りなくなってしまった。
お義母さんもいんげんやらピーナッツやらネギなど植えているので、結構広い畑でも足りないのだ。うーむ、まだ、サツマイモやトウモロコシも植えたい。
開墾しよう。
かくなる上は…開墾……。するしかないな!
そう、うちの畑は結構広くて実は敷地の半分くらいしか畑として使われていない。
残りの半分は雑草だらけの荒れ地となっている。
数年前よりこの荒れ地から、チガヤ(この文章を書くために調べてみて初めて名前を知った!)という雑草が大繁殖し、畑を浸食してきていて、お義母さんに相談されていた。
だがその頃僕は畑に対する情熱がほとんどなく、生返事しかせず、チガヤが伸びてくると草刈機で刈るくらいしか対策をとってこなかった。
だが、そのくらいではこの厄介な雑草は滅びる事はなく(調べたところ日光を好むチガヤは刈れば刈るほど群生するらしい…むしろ逆効果)
僕が怠けてるあいだにチガヤはどんどん範囲を拡大し畑をさらに浸食していた。よし、開墾するためにも本腰をいれて奴らを殲滅せねば…。
思い立ったが吉日、僕は名も知らぬこの雑草を調査してみることにした。
まずは奴らは刈っても刈っても生えてくる事から、竹の様に地下茎で繋がってるのではないかと考えた。
地面を掘ってみると、地面の中は網の目の様に茎だらけで、思ったとおり地下茎によって奴らは繋がっている。
やはり繋がっている…。コイツは難敵である。
僕は数年前の丹波の家と畑を売る際のアップルミントとの戦いを思い出していた…。
「あれはタフな戦いだった…。今回もタフな戦いになりそうだな…。」
アップルミントの戦いについては後日詳しく語りたい。あれは思い出すのも嫌なほどの大変な目にあった。
人と争うのが嫌いで畑を始めたはずが、まさかこんな壮絶な戦いに巻き込まれるとは思いもよらなかった…。
アップルミントというファンシーな名前に騙されてはいけない、あの時僕は奴らを「悪魔の草」と命名し、まさしくそうとしか認識出来ないほどの壮絶な戦いを奴らと繰り広げた。
心が折れかけた殲滅作業中、「この悪魔の草め!」と心の中で何千回呟いたことだろう…。
敵の名はチガヤ
チガヤの生えている範囲はだいぶ広いので重機を入れることも考えたが、お金も結構かかるので、畑のスペースを広げる必要が出たときに随時その都度広げる範囲分を少しづつ除去していくという、なんとも悠長な少エネ小コスト作戦で行く事とした。
だが除去作業に入る前に、これ以上チガヤが畑に入り込めないようにしなくてはならない。
こんな気長なやり方では、畑を広げてる内にメインの畑がチガヤにやられてしまうのは目に見えている。
この辺りは熊笹などの笹や竹類が生えやすい土地で、向かいの芋畑も隣地の竹やぶが畑に浸食しており、それをくい止めるために竹やぶと接している地面をまるで塹壕のごとく幅1メートル深さ1メートル以上掘下げ、地下茎が畑に入り込めないようにしている。
この方法をパクらせてもらい、お堀のようにチガヤ地帯と畑地帯を分断してみる事にした。
幸い畑の土は50cmほど掘ると硬い地層にあたり、この地層にはチガヤの地下茎はまだ入り込めないようなので、さほど深く掘らずにすみ、それほど苦もなく掘り進めることができた。
半日ほど頑張り50メートルほど掘り進めたところで、畑とチガヤ陣地の分断工作が完了した。で、ここからがいよいよ本番だ。
チガヤ除去作戦
ようやくチガヤとの戦いがはじまった。
と思いけや分断作業が楽に終わった事で油断してしまった僕は、趣味の読書(マンガ)やら音楽制作やらArduinoでの音楽機材作りやらに精を出してしまい、いつの間にやら6月もなかばとなっていた。
まずい!このままではサツマイモの植え付け時期を逃してしまう!!
お義母さんに頼まれたジャガイモとニンニクの収穫が終わった6月の半ばの昼過ぎ、、つまり昨日の事である、おもむろに開墾を誓った1ヶ月前を思い出し、突如チガヤ除去作戦再開となった。
まずは除去しやすい様に草刈機でチガヤを刈取ってから作業を始める。
それから自軍畑陣地に面したチガヤ陣地の土をシャベルで掘り、掘った土をチガヤ陣地の奥へ放っていく。
するとひっくり返った土から白いチガヤの地下茎が覗くので、それを丹念に拾い集め、隣の空き地の深い雑草へ放り投げる。
そしてある程度の広さ…今回はサツマイモを植える範囲分、土を掘り起こして、チガヤの地下茎を全て除去していかなければならない。
で、後日、地下茎を取り除いた土をまたもとの場所に戻してから耕運機を入れ、畑の完成!!
という予定。
しばらく作業をしていると、畑の隅っこで遊ばせてた子供達が「お父ちゃん!飽きたよぉ!早く帰ろうよぉ!もう宿題やる時間なくなっちゃうよぉ!!帰ろうよぉ!!」
と駄々をコネ出した。スマホを見ればもう夕方5時半…。
午前中収穫作業をしてからゆっくり昼メシを食って始めたのはたのはやはり遅すぎたようだ…それにしてもやけに畑に居ると時間の流れが早い。
全然作業は進んでいないが今日はこれで切り上げるしかあるまい。
そして前回、半日がかりで掘り進めたチガヤ分断のための溝を見てみると…土で埋め戻されている。
どうやら子供達が水路遊びをして、水をドボドボ入れたせいで周りの土が溶けてもとの高さ近くまで土が戻ってしまったらしい…。
トホホホ。う〜ん。。疲れた。けど今夜もよく寝れそうだ。。
続く…
追伸。
調べてみた所、チガヤの根っこは古くから漢方として使われているそうだ。
今度から投げないで、乾燥させてから妻に食べさせてみよう。ウソみたいに優しくなるかもしれない。
-
前の記事
陰謀論について- Conspiracy theory 2021.05.25
-
次の記事
小林亜星のニュース前後に起きた不思議な出来事。マンデラエフェクトとシンクロニシティ 2021.06.17