外国人労働者問題について考えてることを、書いてみた
- 2019.01.04
- 社会・政治
(社説)日本経済のこれから 目指す社会像の再確認を
“一方、外国人労働者は、海外から日本の労働市場に参入する。政府は「報酬額は日本人と同等以上」を基準にする方針だが、業種によっては低賃金依存が続く懸念が拭えていない。
多様な人材の力を生かすことは、人口減少の進む日本経済にとってプラスになる。だが、制度の設計や運用次第では、報酬・賃金の格差が上下に引き伸ばされる可能性をはらんでいる。”(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13835837.html?ref=nmail_20190104mo
この記事が読んでいて、以前から感じていた外国人労働者問題の問題?について一言。あくまでも単純労働者系の話です。高度外国人人材ではないです。
この問題の背景に横たわるのは以下だと感じました。
1.ヨーロッパ型の移民政策を取ろうとしている(OECDのメンバーの民主主義国家らしく最低賃金や社会保障を日本国民と同等に与えるという意味で)
2.労働力の供給源の事情
3.人口減少に対する策なのか?安い労働力を求めているのか?
インドや中近東周辺で働いていると、この辺りの考えがいかに「コチラ側」と日本に隔たりがあるかを感じる。まとまりがなく申し訳ないですが、自分が感じたことを書いてみます。
まず社会保障は外国人にはない。中近東、インドでもそうですが外国人に対しては社会保障(医療)はないです。個人で保険に入るか、会社が与えるか。中近東(UAE)では自国民は医療費は無料だが、外国人はそんなものはない。インドでも同じでgoverment hospitalに行けば安く治療できるらしいが、日本人が行ける環境ではない。よくよく考えると警察やきれいな道路を使ったり、公園、整備された町並みの中で暮らせるだけでも十分社会保障を与えてる気がするけどな〜。
なぜ最低賃金や社会保障を日本人と同じにしなければいけないのか?の論拠がわからない。
書いてて途中でわかりましたが、日本は全ての日本で働く労働者から社会保険、税金(源泉徴収)を取ってるんでしたね。これが多分問題なんだね。なので以下はこの枠を外国人労働者から外せた場合という仮定も含みます。
労働力の獲得方法で、私がいいと思う方法は「現地の同じ職種の平均賃金より少し多めに出す」です。それに宿泊、ご飯を付けてあげれば来る側からしたら御の字ではないでしょうか。だって生活費を少なく出来て、自国で働くよりお得になるんだから、さらにそこでの体験、キャリアップという未来もあります。基本的に労働者側からみたら(日本での給料)ー(現地の給料)ー(渡航費用、生活費など)が幾らになるかが問題なんだから。
政府なりが現地の職種別の平均給与を調査して、そこにプラスでメリットある額を提示すればいいと思うのです。そんな計算はお手の物だと思うけどな〜。例えばイニシャル費用である渡航費用、ランニングコストである基本生活費(会社支給の)、給料、税金と雇用側の支出を月割で計算して何ヶ月以上働いてくれたら元取れるとか。
そういった中で現地の人も日本で働くのが得か、中東行くか?他のアジアの国行くか?とかどこの国がお得か比較してるんじゃないかな?それこそが市場主義なわけでどこで働くのが得か彼らが考えて動く、本当にいい人材が欲しいならもっといいオファーをする。外国人だけ期間付きで所得税の減税対象にする(2年とか)、その分多くもらえるから彼らはその方がいいんだろうね。そういった情報を英語や現地語で分かりやすく、日本で働くメリット、さらに言えば他の国で働くより日本で働く方がお金貯まるよっていうアピールをしたほうがいい。
政府の政策としても単純労働者は短期雇用なわけだし、雇う側からみても単純労働者は短期でいいし、雇われる側からも短期でお金が多く貰える方がいい。メリットが合致してると思います。
もっと細かく言うと、現地の専門学校や公式に登録された斡旋業者(まともなとこね)から人材供給をしてもらって、そこと協議してこの位だったら、労働者にもメリットあるよ。みたいな額が算出できるはず。現地の労働状況は日本人が想像するより悪い、だから出稼ぎするわけで、そこよりも出稼ぎ先との競争、どの国行ったら儲かるべ〜?っていうマーケットが大事な気がします。
それから滞在期間やなんやらの事だけど、期間限定でビザを出すのは当たり前として不法滞在は直ぐに強制送還、犯罪者も強制送還、二度と入国できない、若しくは日本で厳罰。なんとなく日本って犯罪しても甘いって感じに思われている気がします。「警察24時」とか見てると日本の警察官の対応の優しさにビックリします。北米やアジアの警察官に比べると、親切な街のおじさんみたいな接し方だなと。
最後の「人口減少に対する策なのか?安い労働力を求めているのか?」なんですけど実情は安い労働力を求めてます、っていうのがウェイトを占めてる気がするな〜。人口減少で将来的には本当にいろんな分野で外国人労働者が必要になると思いますが、現状では安く働いてくれる人募集が強い気が。にしても絶対に単純労働者は短期(2〜5年)で回していくという未来になりそうだし、その中からいい人は継続していくというところでも篩分けができるし。
日本労働市場は外国人労働者に対して何が売りなのか?社会保障?キャリアアップ?お金?、絶対にお金が最初に来ると思いますわ。このメリットを打ち出していけば、より多くの、そして良い人材が日本に来てくれると思います。
税金について:期間限定で2年しかいないから、日本の公共サービスの恩恵を受けるのが少ないとかいう理由で減税対象にできないのか?そのかわり渡航1度だけとか、社会保障に制限があるとか。特別枠みたいなかんじ。
人材募集について:政府の機関やお墨付きの外部団体が各国の労働市場と直結して、WEB上で募集、雇先はそこから人選みたいなシステムを作れば、斡旋業者を中抜きできそう。現地斡旋業者が悪徳で暴利を貪るというニュースをよくみるので。そのシステムのコストも長期的には斡旋業者の悪徳を考えると、吸収できそう。JICAとかがシステム作るとか。
住環境、食事などについて:これは各国の住環境、食事などを調査して、それに一番近いものを提供するかたちかな。ドバイのLabor campなどはひどい住環境だけど、彼らの祖国での暮らしもそこまでハイスタンダードじゃない。ここも引き算で部屋はちょっと酷いけど、給料はいい。とかそういうこと考えるんだろうね。なんでも日本人と同じものを与えるのが人権でもないっしょ。じゃあ、あんた労働者が来たインドの村の生活は人権無視なの?って話にもなる。それこそ南北問題(古いか)並みの大きな問題になる。
-
前の記事
「笛太郎」開発日誌(中間報告①) 2018.12.30
-
次の記事
平成 と 西暦 2019.01.13