清掃登山の意味するところは?
- 2005.03.14
- 社会・政治
野口健という人が、清掃登山をしているという話題が広まったのは、3年くらい前だろうか?
チョモランマ(エベレスト)に登って、人間の残して来た食べ物のカス、人糞などを持って帰って来るためだけに登山をするのだそうだ。すごいことだと思う。
バクテリアがいないのでゴミや、排泄物と一緒で、何十年も前に登山した人間の遺体も山頂付近には数多く残されているという。
エベレストに登ることが、英雄的行為で、生還率も低かった時代と比べるとなんという差だろう。
時代の流れは、自然を征服するということから、自然を守り、管理するというふうになってきているのだろうか?私たちが自然に抱くイメージも、「森の中に蠢く正体不明の物」は消え、理解でき、共生できるクリーンなものになって来ている。
自然への知識の蓄積、科学の進歩がもたらした安心感が作り出す「クリーンで、管理された自然」、太古の人が見ていた「神が作り出した大自然」。
本当の自然というものの実態とはどういうものなのだろうか?あるいは、ウイルスなどがもたらす新たな自然の恐怖が、再び暗く、支配しがたい「自然」を、この先作り出すのか?
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