妻よ娘よ

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頭は禿げて大好きな酒も医者に止められ、家では妻と娘に煙がられ会社では部長の顔色伺いに冷汗が絶えず、それでも、かつて自分が望んだ幸せを歩いているのだと自身にいい聞かせ、立ち止まると全ての間違いと虚しさに食われるであろう恐怖から、定年が肩を叩いて終わりを告げてくれるまで、ただ毎日を地道に、そして遊ばず、努めて誠実に過ごす、飛ばないツバメ達。 私たちは自分の幸福など見ていない。 人並みでいることに人生を費やし、責められぬように、責められぬように、一生懸命なんだー! なのに何故そんなに冷たい?妻よ娘よ

通りすがりの名無しより