【タイでドライブ旅行!!②】チェンマイ〜パーイ〜ポンクワオ温泉

【タイでドライブ旅行!!②】チェンマイ〜パーイ〜ポンクワオ温泉

さて前回の続きです。タチレクから帰ってきたのは真夜中になっていました。疲れてはいましたが、心地よい疲れ。ぐっすり眠れました。次の日は一日車には乗らず、チェンマイ市街を観光。ドッグカフェ、洞窟寺院(ここすごくよかった。洞窟の中に仏像が安置してあって、瞑想したりしてる人もいました)、ショッピングモールなど。実はチェンマイはバンコクに次いで空気が汚れているらしく、山の中にある都市なのにPM2.5などの数値は高めです。町中はなんとなく埃っぽい感じします。山のきれいな空気を求めている方はご注意を。

 

翌日、パーイ、そして秘湯温泉ポンクワオへ向けて出発です。地図で調べてみると、どうもパーイへ行く道から少し逸れて南に行く必要があるみたいです。では、温泉は最後の楽しみにとっておいて、先にパーイへ行くことにしましょう。

ネットで見る限り旅人、バックパッカーの聖地の様な感じらしいです。

チェンマイを離れると、すぐに山の麓っぽいところから徐々に標高があがっていく感じがします。地図を見ても、チェンマイから少し離れると、すぐに山の中へ入っていきます。段々と民家も少なく、ガソリンスタンドも昭和の田舎のスタンドみたいな感じ、寺はなぜか道沿いに多くあります。

山道に入った直後くらいに、BMWの古い2シーターが加速して、2,3台の車を一気に逆車線から抜いて走り去っていきました。その時は「お、こんな車も走ってるんだなー、」位に思ってました。その後バイクの集団が延々と何十台も走っています。50CCの明らかな原チャリから、チョッパーのハーレーまで、5,6台が1グループでツーリング軍団の様です。バイクの集団と抜きつ抜かれつ走っていくと、こんどは横から走り屋バイク、ヤマハかな?ドカティもいる。トライアンフもいっぱい走ってる!なんだ、ここは?走り屋天国か?そうなんです、この山道は日本で云う道志村とか箱根みたいなワインディングロードを楽しむいわゆる「峠」だったのです!

確かに旅人を載せたハイエースらしき車も走っていましたが、明らかに走りに来たとしか見えない奴らが行けども行けども。走り屋魂に火をつけられ、トヨタのレンタカーで私もタイヤをキルキル鳴らして、エンブレ多用で峠を走ってしまいました。車は人を運ぶハイエースなどと、地元の人らしきピックアップ、そして走り屋(車、バイク)に大体分けられます。地元ピックアップも改造して高速のもあればおじいちゃんが象の様に走っているのもあります。

そのうちこういう場所に必ずある、みんなが立ち寄るカフェ兼飯屋みたいな場所があります。ちょっと止まって休憩して、ふと道の先にある駐車場を見ると、20台位のカウンタックがズラッと並んでいます!なんじゃ、こりゃ!ここは本当にタイか?色とりどりのカウンタックが20台以上、かなりのショックを受けました。

楽しく峠道を走っていくと、あっという間にパーイ近くまで来てしまいました。道も本当に整備されていて、カーブが延々と続き、高低差もあり、景色も開けたり、木立に囲まれたり、広いストレートをぶっ飛ばして両側には切りたった崖が山に続き、熱帯ぽい植物が見えるという最高のロケーションもありました。

パーイ近くに一度だけ検問がありましたが、前日で慣れているので、「イヨッ」みたいな感じで通り過ぎます。

(前回と違って写真がないのは、ドライブに集中してたため写真をとるモードに全然入っていませんでした)

そしてパーイに入ると土地がなだらかになり、道も開けてきます。パーイの有名な橋で止まります。

なんでもこの橋は第二次大戦メモリアル橋といって日本軍が建てた橋。かのインパール作戦、援蒋ルートを叩くために、メーホーソンを通ってビルマ方面へ進軍するために作ったそうです。で、橋の途中までいくとMade in USAの看板が、???と思って橋の反対側にあった説明を読むと、この橋自体は戦後にメーホーソンの橋を移築したもので、日本軍の橋は戦争中に日本軍が撤退する時に破壊していったそうです。村人の交通にもなっていた橋が壊され困っていたので、後年メーホーソンの橋を新築する時に、頼んで古い橋をここに移築したそうです。確かにインパール作戦やるくらいの時期に、これだけの鉄骨や資材を日本軍が持っていたとは考えにくい。パーイはメーホーソンとチェンマイ方面をつなぐ拠点でもあったわけですね。しかし、この風光明媚な自然を見て、日本の兵隊さんも故郷を思い出したろうなと思います。ほんとに山に囲まれた日本の古き良き里山みたいな風景です。

そこから少し車を走らせるとすぐにパーイの街に入っていきます。雰囲気としては軽井沢か長野の避暑地?を田舎っぽくした感じです。街の役所の駐車場に車を止めて、街歩きしてみます。

一応名所になってるwooden bridgeに行ってみます。

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うーん、のどか。果てしなく時間が止まってます。水車と川の流れの音、確かにここはいい場所だ。ちょっと外れるとすぐに畑と山。この景色は日本人にも馴染みがあって落ち着くと思います。トイレ借りようとしたら、5バーツだったり、明らかに観光地って感じの施設もありますが、基本長閑で、街もゆったりしています。ちなみにパーイには空港もあってチェンマイから飛行機でも来られるそうです。パーイ案外スゴイね。

そんな感じで過ごしていると、あっという間に時間は夕方近くに。次の目的地ポンクワウ温泉までは2時間半なので、早めに出て起きたいところです。車を町役場まで取りに行き、早々に街を出ます。来た道をパーイ渓谷、メモリアル橋と過ぎ、軍の検問、ここも楽勝で通過。さて、後は曲がり角を間違えなければストレートで秘境温泉に着いてリラックスなはず。

しかし、今回の山場は実はこれからの道のりだったのです!

延々と来た道を戻る。一度来た道は絶対に短く感じます。このカーブの次は開けるな、この次は景色いいポイントなど分かっているのは非常に運転していて楽です。夕刻、車、バイクも少なくなり徐々に暮れゆくタイの山を見ながらのドライブは最高です。行きに寄ったカフェを過ぎ、2車線のストレート。マジ気持ちいい!車、全然いない!ザ・バンドの曲がタイの夕暮れに妙にハマっています。延々と100km位で走っていくといつまで経っても曲がるべき道にたどり着きません。Google mapちゃんが何も言わないのです。車を止めてみると、すでに10km以上曲がり角を過ぎている!音声ナビがオフになっている。ちょっと気落ちしましたが、テンション高めなので、すぐにUターンして新しい目的地へ。もう辺りは薄暗くなり、地元民のバイク位しか走っていません。ライトをつけ目的地へ。

目的地(曲がり角)付近は村の入口の様でアーチ型の門が建っています。そこに入りしばらく村の中を抜けます。道には誰も歩いていません。細い道をマップに沿っていくと、すぐに村の終わりに。そこから先は真っ暗な街灯のない道です。ライトをアップにして進みます。所々家があったり、作業小屋があるところはぼんやりとした明かりが灯っていますが、そこ以外は真の闇!自分のヘッドライトがテラス部分以外はジャングルの闇です。

途中未舗装の道もあり、かなり苦戦しましたが、さすがはASEANの中心タイランド。村から次の村へ距離があっても途中ほぼ全ての道路が舗装されていました。小さな集落から集落へと抜ける間、作業小屋、小さな食堂、明かりを煌々と灯したビニールハウス群などがその道路上にポツンポツンと現れて、すぐに消えていきます。急勾配の坂、熱帯の巨大な木、そして星がよく見えました。

ドライブ中の動画と道端に現れた巨木

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こんなタイの山奥の真っ暗闇を走っていると、きれいな星よりも怖さの方が圧倒的に多かったというのが本音。疲れと暗闇が妄想を呼び起こしてグーグルマップの信頼度からたまに現れる食堂で食事している人、すれ違う車が山賊である可能性を疑ったり、はたまた「ここは数十年前まではゴールデントライアングルと呼ばれ、ゲリラ的な方々が山奥に沢山住んでいた。何十年で人間の生活はすっかり変わるのか?」という問いが頭をもたげたり。爆音で長渕剛先生をかけ、闘志を奮い立たせる。あの声と不屈の闘志に勇気をもらいました。結構ビビりやな〜、俺。

 

そしていくつもの急坂と、砂利道、小さな集落を抜けると、もうマップ上では温泉は15分圏内に!周りも家が増え、街灯が増え、道も太くなりました。google mapという全ての旅人の道標に感謝をしつつ、温泉敷地内に車を入れます。

車を止めてみたものの、もう温泉の雰囲気は閉店終了。まだ8時なのですが、明らかに真夜中の雰囲気です。一服しているとおじさんが、建物の中からやっと出てきてくれました。なんとなく管理人といった風情。タイあるあるですが、全く英語が通じません。Google翻訳で説明すると、多少驚きながらも理解してくれます。施設をざっと見せてくれて、いくつもある温泉のどれに入ってもいい、ということの様。家族風呂、公共風呂合わせて20くらいはあるでしょうか。宿泊施設もあります。一番奥にある大きな家族風呂に入ります。この巨大な温泉150BHTで貸し切りはお得です。そしてお湯が長時間運転の疲れを癒やしてくれます。ちょっとぬるめのお湯ですが、白濁した感じはまさに温泉。確かに求めていたものが、ここにありました。30分ほど湯に浸かり、チェンマイへの帰路につきました。

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帰路、山に煌々と灯りがいくつも見えました。全く宿泊施設等なさそうな山なのに。多分イチゴ栽培の灯りだと思いますが、遠くから見ると日本の有名温泉地か?と思うくらいの光量がありました。

タイでのドライブは道がいいのでオススメです。道路事情、マナーもそんなに危なくないですし。日本の景色とは一味違ったドライブを楽しめます。次回はバンコクーマレーシア国境、プーケットなど泊りがけのドライブを楽しみたいと思います。