陰謀論ってやつを考えてみる!

陰謀論ってやつを考えてみる!

ちょっと前から陰謀論みたいなのがちょっと出てきていて、ずっと気になっていたので、それについてちょっと自分なりの意見を言ってみようと思いました。いや、全然いいんだけどね、それこそ言論の自由というか。。ただなんつーか、自分の性分と合わないわけなのよ。それを説明して、ちょっとした反論をしてみようと。

自分の性格

自分の性格なんだけどこういった政治、歴史、思想というジャンルを考える時に、なるべく正しい史実を知りたい、正しい見識を身に着けたいというのが非常に強いみたいだな、と最近感じました。違う言葉でいえば科学的、実証的、エビデンスがあり、理論が破綻していないもの。そしてそれを建設的に組み立てられる思想、良いものを目指すという最終目標があるもの(その過程での犠牲や二律背反はしょうがないとしても)が好きみたい。科学的な実証でもわからないことは沢山あるし、それはわからないとしておく勇気を持つとか。自分の知らないことは知らないままでもよい、とか。そんな事を感じていました。

 

陰謀論ー政治、歴史系

こんな記事を見つけました。

日本を支配する町? 「田布施システム」の謎を安田浩一が解き明かす

この田布施システムというのは初耳だったのですが、読んでみてあまりのアホらしさ(陰謀論がね)に呆気にとられましたが、YMRの安田さんという記者の記事の組み立てや、趣旨が非常に納得いくものだったのでご紹介しますね。

また、この記事も面白く、中国が沖縄を狙っているという陰謀論の検証です。

沖縄の伝統まで「中国脅威論」を煽るために利用されるこの現実

この記事の中で仲間さんという16回も尖閣諸島に上陸した沖縄右翼の方や、沖縄に在住する中国人の方が紹介されています。特にこの仲間さんという方は立場からすれば中国脅威論を煽ってもいいはずだが、そこは現実とは違う、中国人には敵意はない、とはっきり言っている。また沖縄在住の中国人からしたら、自分の生活を脅かすだけの迷惑な陰謀論、仕事にも関わるからやめて欲しい、と。まあ当たり前ですね。庶民は勝手に好きなとこに住んで、仕事してるわけです。日本人だって中国に沢山住んでいるし、結婚もしてる、それは思想とか政治とは全く関係ないんですね。そこが好きだから、いい場所だから、人が好きだから、仕事があるから。こういった人たちの方が現実には多いんですよ。そして単に平和に暮らしていきたい。

この辺りの話を書くとパキスタンとインドは仲が悪い(政治的には)、しかしドバイとか中近東行くとパキスタン人とインド人は顔も似てるし、食べ物も似てる、おまけに言葉もほぼ一緒(ウルドゥーとヒンドゥーね)。だから仲良くなるわけですよ。一緒にご飯食べて。

食品や放射能ー化学系

に関する陰謀論も多いですよね。これに関しては化学や放射能は覚えたり、仕組みを理解したりするのが無茶苦茶ハードルが高い故に起こると思っております。ハザードや毒に関しての理論を覚えるだけでも随分と理解が深まります。

食品のリスクに関する基礎知識 (リスクアナリシスについて) – 食品安全委員会

なんとなく味の素は体に悪い!化学製品だ!といいますが、原材料は自然由来ですし、MSGの副作用?みたいなものは実証されていません。ナスだって、じゃがいもだって毒になりうるし。それは量や食べ方の問題だ。遺伝子組み換えは、未だに世代を越えた実験結果が出ていないから、危ないのか安全なのかわからないから規制しているものだと思っています。こういった化学的な検証結果って厳密さが要求されるから、答えに時間がかかったり、変に曖昧だったりします。だから分かりにくいのだろうと思います。

放射能に関していえば(私も詳しくないんで)福島の水素爆発、メルトスルーから始まるあの惨状のなかで私も含めてどれ位の人が正しい放射能の知識を持っていたんだろうか?それを持ってニュースや報道を見ていただろうか?

 

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1)

今このマンガを読んでいます。実際に現場にいる人の視点から書かれたマンガです。「福島の隠された真実」みたいなものを否定するためにも書かれているそうです。原発という特殊な現場での装備や、検査、放射線管理手帳、厳しい放射線管理などをみるとうわ、スゲー特殊!と思いますが働いている人たちや、現場での動き、会話はフツーの現場仕事の様だし、そこで必要とされている安全装備や管理が特殊なだけとも読めます。

陰謀論的に考えるとこのマンガも原発を推進する隠れた政治グループが一漫画家を秘密裏に雇い、世論をコントロールし、福島第一原発の安全を普及させるために描かせたマンガとでもなるのだろうか?(笑)

ここまで書いてきて、ふと逆陰謀論というのもあるな、と思った。プルトニウムは飲んでも安全、水素爆発は起きない、安全設計は完璧という福島原発事故の逆張りみたいな発言をしていた東大教授だ。

この人は原発は絶対安全で、疑うところはないですよということを言っている。

結論

陰謀論というのは、基本的にやっぱりヤダ。古くは関東大震災の時に朝鮮人が暴動を起すといって、虐殺した事件も陰謀論だろうし、ユダヤ人を虐殺したヒットラーの思想も正に陰謀論。冒頭で紹介したYMRの安田さんも似たようなことを書かれていたが、社会の中で複雑に絡み合う階層や権力、様々な集団、思想、計画を一つのブラックボックスに入れて、はい、この人が全て悪いみたいなのが陰謀論につながるってくるんだろうな。日本の社会一つとっても1億2千万の人が北海道から沖縄まで住んでいて、いろんな種類の人がいる。私なんかは100人の集団というのも想像できないが、世の中には沢山の個人、家族、集団、地域、企業、宗教団体、教育機関、年齢グループなんかがあってそれぞれ違う考えを持っている。それを一つの原因、なにか闇の組織や狂った民族が陰謀を行っているというのは、思考の停止、世の中を理解することを放棄している行為だと思う。

イエティやUFO、心霊現象はまだ面白いと思えるが、民族や特定の集団を陰謀論で括るのはとても面白くない。笑えない。

ここも逆になぜ麻原彰晃を信奉する教団が未だに日本に存在できるのか?を考えてみるべきだろう。法の範囲を出ない信仰は、それがどんなに危険で、世の中から毛嫌いされていたとしても存在は出来るし、信仰を続けることはできる。それだけ保証された自由というのも現実ある。

ちょっとここで思いついたのが、オサマ・ビンラディンはアメリカが育てた戦士だった。オサマ・ビンラディンとブッシュファミリーは仲が良かった。というのは響きはすごい陰謀論に近い感じがするのだが、これは陰謀論に入るのだろうか?

下のサイトで詳細な時系列を読んでみたが、どうやらこれは本物っぽい。多分とっくに世の中に出されて、裏の取れている情報ばかりだろう。(各国の報道で取り上げられているという意味でね)

このサイト

どうやって自分の中で本当(らしい)とウソっぽいを見分けているのか?を考えてみると、

1信頼できるソース(ニュースソース、BBCやCNNやNHK)など多くのソースで同じニュースが流れている

2.歴史の中でのパワーバランスを考えて、整合性がある(アフガン侵攻、その当時のアメリカの介入の仕方、サウジの政治姿勢などから)

3.事実確認の方法の想像がつく、また多分そのエビデンスが確かなものなんだろうなと想像がつく(ブッシュとビン・ラディン家の出資していた会社の株主名、ジョージ・W・ブッシュの会社も共同経営者名を探すのは記録が残っているはずで、確証が取れるんだろうこと。)

そこら辺を勘案してどうやら答えを出しているみたいだ。まあ、多分あってるよな。

極端から極端というのが一番よくないね。原発の大橋教授みたいな人もいるわけだから。化学も政治も、国際政治も世の中も単純には出来ていない。それを正しく理解することが難しいということを改めて肝に命じようと思います。わからないという状態であっても、極端に振れることが理解への道ではないということはわかるから。